AIで副業を回すのに買った道具は3つ。いちばん効いたのは覗き見防止フィルターだった

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「副業 デスク環境」で検索して出てくる記事には、だいたい10個くらいの商品が並んでいる。モニター、昇降デスク、椅子、マイク、リングライト。合計すると軽く10万円を超える。

添えられている写真も、たいてい似ている。広い机、大きい画面、観葉植物。

私はその写真を見ながら、自分がそこで作業していないことに気づいた。会社員の副業は、まとまった時間が自宅の机に用意されていない。空いた時間に、空いている場所で開く。私が数ヶ月やって買い足した道具は3つだけで、そのうちいちばん効いたのは机の上の道具ですらなかった。

土台はMacBook Pro(M2)だけ

まず前提を書いておくと、本体はMacBook Pro(M2)だ。副業のために買ったわけではなく、もともと使っていたものにClaude Codeを入れた。

新しく買い足したのはこの3つで、全部が数千円台の商品だ。合計してもモニター1枚に届かない。

買い足したもの 何のために 判定
ロジクール K580(オフホワイト) 静かに打つ・スマホと行き来する ◎ 買ってよかった
エレコムのマウス 手元の操作 △ 少し大きくて、手に合わなかった
マグネット式の覗き見防止フィルター 外で画面を開けるようにする ◎ いちばん効いた

並べてから気づいたことがある。3つのうち2つは、自宅の机の外で作業するための道具だった。 デスク環境の記事に一度も出てこない種類の買い物だ。以下、なぜこうなったのかを書く。

減った作業と、増えた作業

私の副業(月8,300円の固定費で回している)では、コードはほぼ全部Claude Codeが書いている。私が書くのは日本語の指示だけだ。

この状態になると、作業の中身が入れ替わった。

減った作業

増えた作業

世の中のデスク環境記事は、「長時間、大量に打つ人」向けに書かれている。大量に打たなくなった人の道具は、基準が違う。 速く打つための道具ではなく、長く見ても平気で、間違えずに押せて、どこでも開ける道具のほうが効く。

以前の記事に、AIに任せると事故は人間の手作業に集中する、と書いた。道具選びも同じ方向を向くべきだった、というのが数ヶ月やってみた結論だ。

いちばん効いたのは、机の上の道具ではなかった

3つのうち、いちばん効果があったのはマグネット式の覗き見防止フィルターだ。数千円で、画面に磁石で貼り付けるだけの板。

理由は単純で、これがないと自宅以外で画面を開けないからだ。

会社員の副業で作業できるのは、たいてい移動中と待ち時間だ。カフェ、電車、車の中、家族が寝たあとのリビング。そこで開く画面には、ネットショップの管理画面や、AIとのやり取りが出ている。隣の席から見えていい情報ではない。

フィルターを付けるまで、私は「人がいる場所ではPCを開かない」という運用をしていた。それは実質、作業できる時間を自宅にいる時間だけに絞っていたということだ。数千円で、作業できる場所が増えた。10万円のデスク環境より、こちらのほうが私には効いた。

マグネット式を選んだ理由もある。差し込むタイプと違って、指で剥がせる。人の目がないところでは外して、画面をそのまま見られる。フィルターを付けたままだと画面が少し暗くなるので、外せることが実は本体だった。

買うときはPCのサイズ(13インチ、14インチ、16インチなど)を合わせる必要がある。自分のMacの画面サイズだけ確認してから選んでほしい。

キーボードは当たり、マウスは外した

キーボードはロジクールのK580(オフホワイト)を使っている。7,000〜8,000円台の、テンキー付きで薄い静音キーボードだ。

買ってよかった理由は3つある。

1. 静か。 ロープロファイルの静音キーなので、打鍵音がほとんど響かない。家族が寝たあとのリビングと、カフェ。どちらも「音を出せない場所」で、そこが私の主な作業場所だった。

2. スマホを立てる溝がある。 キーボードの上部に、幅13mmほどの溝が切ってある。買うときは意識していなかったが、私の作業は「スマホに通知が来る→PCで直す」の往復が多い。スマホが立った状態で目の前にあるのは、この流れにそのまま合っていた。

3. 2台まで切り替えられる。 スイッチひとつでMacとスマホを行き来できる。地味だが、キーボードを2枚置かなくて済む。

打つためではなく、読む姿勢と、行き来のしやすさのために効いた、というのが正直なところだ。ノートPCの内蔵キーボードでも打てるが、画面との距離が近すぎて長く読む姿勢にならない。キーボードを手前に置くと、画面を少し遠くに置ける。

電池は最大24ヶ月もつので、充電を気にする対象が一つ減るのも、すきま時間に開く使い方には効いている。

一方、エレコムのマウスは外した。悪い製品ではなく、単純に私の手に対して少し大きかった。長く持つと親指の付け根が疲れる。

ここから学んだことを書いておくと、マウスだけは実店舗で握ってから買ったほうがいい。キーボードやフィルターはスペックの数字で選べるが、マウスは手の大きさとの相性なので、レビューの星の数では分からない。数千円の失敗で済んだが、毎日触るものなので地味に効く。だからこの記事では、マウスの商品リンクは貼らない。私が勧められないものを勧める理由がない。

買わなかったものと、その理由

こちらのほうが参考になると思うので、はっきり書く。

大きいモニター(2〜5万円) いちばん迷った。だが私の作業は「AIが出したものを読む」なので、広い画面より読みやすい1画面のほうが合っていた。並べて比較する作業が発生していない。同時に複数のプロジェクトを開く日が来たら買う。

いい椅子(3〜10万円) 座っている時間が短いので、まだ効いてこない。正直に言うと、座る時間が長くなってから買うのが正しい順番だ。先に椅子を買っても、座る理由は増えない。

マイク・カメラ(1〜3万円) YouTubeや配信をやるなら要る。私はやっていないので買っていない。「いつか撮るかも」で買う道具は、だいたいそのまま置物になる。

昇降デスク(5万円〜) 上と同じで、作業時間が短いうちは立つ必要が来ない。

共通しているのは、**どれも「作業量が増えたら効くもの」**だということだ。AIに任せている段階では、作業量そのものが少ない。だから効かない。効く日が来てから買えばいい。道具は買った瞬間ではなく、使い倒した時間で元が取れる。

いちばん増えたのは「読む」で、そこには道具が要らなかった

3つ買ったあとで気づいたのは、いちばん増えた作業には道具ではなく時間が要るということだ。

AIがコードを書いてくれる分、私の仕事は読むことと決めることに寄った。そして決める材料は、結局は自分の中にしかない。ここだけはClaude Codeが肩代わりしてくれない。

なので最近は、通勤と家事の時間を読む時間に振り替えている。画面を見る余力が残っていない日でも耳は空いているので、Audibleで聞き流すか、Kindle Unlimitedで技術書を拾い読みする。どちらも無料期間があるので、続かなければ解約すればいい。月額を止めても、読んだ内容は残る——前の記事に書いた「止めても成果物が残る固定費」の分類そのままだ。

まとめ

道具を揃えてから始める必要はない。私は3つしか買い足していないが、それで自動化が3本とアプリ1本とこのブログが動いている。

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